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院長日記
2021.07.02
いわゆるモデルナアームについて

(7月16日 内容を変更しています)
新型コロナウイルス対策の切り札とも言える、ワクチン接種が進行中です。

メディアでも話題になりましたが、モデルナワクチンを接種することで腕が腫れる副反応、いわゆるモデルナアームの方が13名(7月16日現在)いらしています(ファイザー社製でも1例)。この反応はインフルエンザワクチンでも腫れることがありますが、それとは違う特徴を持っていると考えられるのでまとめてみたいと思います。

1回目の接種のおおよそ1週間後から接種した腕が赤く腫れて痒くなる事がある、確率は9日目で3.5%(国の研究会発表)とされています。

最初に来院された3名の方の写真です。

 

自覚症状はいずれの方もかゆみです。3名中、2名の方が虫刺されだと思って来院され、その2名ともこちらからモデルナのワクチンを打たなかったかを質問して診断することができました(1名の方はワクチンの副反応だと自覚されていました)。3名の方の発症までの時間は4、7,9日でした。

確かに虫刺されでも腕は腫れますし、他の原因との鑑別は簡単ではありませんが、この3枚の写真、共通の特徴があります。それは、上が三角状に尖っていることです。

いずれも注射部位かその下を頂点に下方へ拡大しています。

みなさん、腫れは下へ下へ広がっていくと話されています。

接種から1週間前後経ってから症状が出ること、一番上が尖っていること、下へ下へ広がること、かゆみがメインであることがモデルナアームの特徴です(上端のとんがりははっきりしない方も多いです)。インフルエンザワクチンの腫れとも違いますよね。最近、ファイザー社製でも1例いらしています。

 

治療はステロイド外用剤と抗アレルギー剤内服で少しずつ改善するようです。

1回目で症状が出ると、2回目の接種が心配かと思いますが、抗アレルギー剤を事前に内服して接種後もしばらく内服しておけば症状は軽くなる可能性が高いです。参考にして下さい。ちなみに、2回目の接種ではもっと早く症状が出るのではないかと思います。

まだ10数例しか見ていない結果ですので、以上の内容は今後他の方を見て修正するかもしれません。ご了承下さい。

 

痒みはありますが、ワクチン接種を躊躇するほど辛い副反応ではありませんのであまり心配せず、こういうことも想定されるという認識でワクチンを接種されることをお勧めします。

 

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